【静岡】チューダー(TUDOR)の歴史:ロレックスの弟分から独自の道を切り拓いたブランド
チューダーは、スイスの高級時計ブランドであり、その歴史は親会社であるロレックスと密接に結びついています。しかし、単なる「ロレックスのディフュージョンブランド」として留まらず、独自のアイデンティティと技術革新によって、現在では世界中の時計愛好家から高い評価を得るブランドへと進化を遂げました。
創設期:ロレックスの品質をより手の届きやすい価格で(1926年~1949年)

チューダーの歴史は、1926年にロレックスの創業者であるハンス・ウイルスドルフの代理で商標登録されたことから始まります。ウイルスドルフのビジョンは、「ロレックスの技術と信頼をもって、確固たる品質と先駆性を備えた腕時計を、より手の届きやすい価格で提供すること」でした。
1926年: 「The TUDOR(チューダー)」が商標登録される。
1930年代: オーストラリアなどのイギリス連邦諸国で初期のモデルが発売される。当初のロゴは、シンプルに「TUDOR」という文字と「T」の横棒を伸ばしたデザインでした。
1946年: 「Montres TUDOR S.A.(モントル チューダー S.A.)」が設立され、ブランドとしての本格的な活動が始まります。ロレックスは、技術、デザイン、機能性、さらには流通やアフターサービスを保証することで、チューダーを強力にサポートしました。
初期のロゴ: 当初はバラ(薔薇)の紋章がロゴとして採用されました。これは、ブランド名がイギリスのテューダー朝(チューダー朝)に由来することを示唆しており、高貴なイメージを象徴していました。その後、このバラを盾が囲むロゴへと進化します。
🚀 躍進期:オイスタープリンスとプロフェッショナルモデルの誕生(1950年代~1960年代)
1950年代に入ると、チューダーはロレックスの技術的優位性を活かした記念碑的なモデルを発表し、ブランドの信頼性を確立します。
1952年: 「オイスター プリンス(Oyster Prince)」が発表されます。これは、ロレックスが誇るオイスターケース(防水ケース)とパーペチュアル(自動巻き)機構を採用したモデルで、その堅牢性と耐久性を証明するために、英国海軍のグリーンランド科学探検隊に26本が提供されました。このモデルは、チューダーのスポーツウォッチやツールウォッチの礎を築いたと言えます。
1954年: **「オイスター プリンス サブマリーナー(Oyster Prince Submariner)」**Ref.7922が誕生し、ダイバーズウォッチの歴史にその名を刻みます。これはロレックスのサブマリーナーと同様のコンセプトを持ちながら、次第に独自の進化を遂げます。
1969年: サブマリーナーの第2世代の幕開けとなり、この年からダイアルデザインに独自の**「イカ針」**(スノーフレーク・ハンド)が採用されるようになります。このイカ針は現在でもチューダーを象徴するデザイン要素の一つです。
独立性の確立とクロノグラフの登場(1970年代~1990年代)

1970年代には、チューダーはさらなる独自性を追求し、プロフェッショナルなツールウォッチのラインナップを充実させます。
1970年: 初のクロノグラフである**「オイスターデイト クロノグラフ」を発表。カラフルで個性的なデザインから、愛好家の間で「モンテカルロ」**という愛称で呼ばれ、現在でもヴィンテージ市場で高い人気を誇ります。
ロゴの進化: 1970年代に入ると、バラのモチーフが徐々に使われなくなり、より技術的な堅牢さを象徴する**「盾」**だけのロゴへと変更されました。これは、チューダーがロレックスの庇護から離れ、独自の技術と品質で勝負するという決意の表れとも解釈できます。
フランス海軍(MN)への採用: チューダーのダイバーズウォッチは、長きにわたりフランス海軍(Marine Nationale)の制式採用ダイバーズウォッチとして使用され、その実用性と信頼性が軍事レベルで証明されました。
復活と独立時計メーカーとしての地位確立(2000年代~現在)

2000年代に入ると、一時的に低迷していたチューダーは、過去の象徴的なモデルを現代的に再解釈することで、ブランドの**「ルネサンス(復興)」**を迎えます。
2007年: リブランド戦略が開始され、ブランドの再構築が行われます。
2010年: ヘリテージ・クロノグラフの発表を皮切りに、過去の傑作モデルのデザインコードを継承しつつ、現代の技術でアップデートした**「ヘリテージ・コレクション」**を展開。
2012年: ダイバーズウォッチの集大成ともいえる**「ブラックベイ(Black Bay)」**コレクションが誕生。初期のサブマリーナーのデザイン要素(ビッグクラウン、イカ針、ロゴなど)を融合させたこのモデルは、世界的な大ヒットとなり、チューダーを代表するフラッグシップモデルとなりました。
2015年以降: チューダーはロレックスからのムーブメント供給に頼らず、独自の**マニュファクチュール・ムーブメント(自社製造ムーブメント)**の開発と搭載を開始します。これにより、技術的な独立性を確立し、COSC(スイス公式クロノメーター検定協会)認定の高性能ムーブメントを搭載したモデルを多数発表しています。この自社ムーブメントの搭載は、チューダーが真の独立した高級時計メーカーとしての地位を確立したことを意味します。
今日、チューダーは過去の豊かな遺産を大切にしながらも、革新的な素材と技術を取り入れ、**「Born to Dare(果敢に挑む)」**というスローガンのもと、独自の道を力強く進んでいます。その卓越した品質、堅牢性、そしてロレックス譲りのDNAを持ちながらも手の届きやすい価格帯は、新しい時計ファンからベテランコレクターまで、幅広く支持されています。
LUCIR-K

静岡市中心部の商店街にあるルシルケイ、静岡では珍しいヴィンテージ時計を多く扱うお店です。ロレックス、オメガを中心にカルティエ、ティファニーなどのブランドと限定品や今ではなかなか見れないレア品まで取り揃えています。興味のある方は是非、足を運んでみてはいかがですか。
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