【色石の教科書】カラーストーンの魅力がこれでわかる！基本的な知識

カラーストーンと言われて皆様が思い浮かべるのはどんなものですか？代表的なカラーストーンといえばルビーやサファイア、エメラルドなど。その他にも誕生石などで自分の生まれ月のカラーストーンを知っている方も多いのではないでしょうか。宝石の代表といえば無色透明に輝くダイヤモンドですが、今回はカラーストーンの魅力をご紹介して行きたいと思います。

カラーストーンってどんな石？

一般的にカラーストーンとはダイヤモンド以外の宝石のことを言います。地中にある様々な物質が何億年という時間をかけて結晶化することで多彩な色が生み出されます。そのときに混ざった不純物などの量で同じ石でも青や黄色など全く違う色になることもあれば、全く違う名前で人々に親しまれる場合もあります。サファイヤやルビーはまさに同じ物質からできた違う名前の宝石ですよね。石の価値も色の鮮やかさだけでなく、産地や希少性の高さによって大きく差があります。

古代より愛されてきた宝石

宝石の歴史は古く、紀元前から人々を魅了してきました。日本でも縄文時代から土器に宝石を埋め込むなど装飾品として使用されたり、奈良時代以降には中国から伝わった文化により水晶や翡翠などを多く扱うようになりました。世界中で富の象徴として権力者に愛されてきた宝石。その一部をご紹介いたします。

クレオパトラとエメラルド

古代エジプトの女王クレオパトラは自信の瞳の色によく似たエメラルドを美の象徴として愛用していました。身に着けるだけではなくエメラルドを砕きオイルやワックスに混ぜて肌に塗るなど美を保つ効果もあると信じられてきたそうです。そんなクレオパトラが愛した宝石として今でもエメラルドは美しさや愛を象徴する意思として人々に愛され続けています。

アレクサンダー大王とサファイア

紀元前４世紀古代ギリシャの王、アレクサンダー大王はインドやペルシアを征服していく中で大量のサファイアを手に入れました。戦争で手に入れたほかの宝石は部下たちに分配しましたが唯一サファイアは自身の権威の象徴として手放すことはなかったそうです。彼の鎧や兜、王冠にも多くのサファイアを用いたことから今でもサファイアといえばアレクサンダー大王を連想されます。

マルコ・ポーロとルビー

13世紀イタリアの旅行家、マルコ・ポーロはその旅先で見聞きした話を「東方見聞録」に記しました。その中には宝石や貴金属に関した記述も残っており、中でもルビーについては「完全なる石」と語られています。その美しさや希少性以外にもルビーが持つ神秘的な力や効果について心と身体の健康を促進し、人々を幸せにすると伝えられました。これがルビーについての最初の記録とされています。

特別な力のある宝石

前述したように宝石の特別な輝きは何か不思議な力があると信じられてきました。地球が何億と時間をかけて作り出した結晶ですので確かに特別な力が宿っているような気がしますね。特に色から連想されるものも多く、赤は「情熱・愛」青は「知的・冷静」といった意味を持つ宝石も多くあります。ラッキーカラーや自分に似合う色の宝石をお守りとして身に着けてみるのもいいかもしれませんね。

魅力的なカラーストーン

カラーストーンの種類は数百種類あると言われており、1月の誕生石であるガーネットだけでも10種類以上存在します。2000年代に入ってからも新たに発見されたカラーストーンもあるのでその数を正確に示すのは非常に難しいです。そんな数多く存在するカラーストーンの中からおすすめの石をご紹介したいと思います。

アイオライト

アイオライトはギリシャ語でスミレ色という意味がある青色の宝石です。「バイキングのコンパス」という別名もあり、古代スカンジナビアの船乗りは厚い雲に覆われた空にアイオライトをかざし太陽の方角を把握することで航海をしたという言い伝えがあります。その言い伝えからアイオライトには「道を示す、人生の道標」という石言葉が付いたようです。最近は3月の誕生石に追加されたことから注目が集まっています。

パパラチアサファイア

色石の代表格であるサファイアの中で特に注目を集めているのがこのパパラチアサファイアです。蓮の花の色という意味のパパラチアはその名の通り蓮を連想させるピンクとオレンジが混ざった色合いが特徴です。ファンシーカラーのサファイアの中では最上級の宝石で、世界3大希少石の一つに数えられています。似た色のサファイアもあるためパパラチアサファイアとの区別をするのが非常に難しく、各国での色の判定も違う事からオレンジが強い物もあればピンクが強い物などもあります。少しの色の変化で雰囲気が変わりますのでお好みの色味が見つかるかもしれませんね。

サンタマリアアクアマリン

アクアマリンといえば3月の誕生石。ラテン語で海を意味し、大きなエネルギーを持つ宝石として愛されてきました。その中で特に色の濃い鮮やかなものを「サンタマリアアクアマリン」といいます。ブラジルのサンタマリア鉱山で採掘されたアクアマリンの色が非常に美しく質が良かったことからその名前がつきました。今は閉山してしまった鉱山ですので市場に出回っているサンタマリアアクアマリンは非常に希少なものと言えます。普段目にするアクアマリンとは違った神秘的な青色についうっとりとしてしまいますね。

モルガナイト

モルガナイトも新たに4月の誕生石に追加された宝石です。別名をピンクベリルと呼びアクアマリンやエメラルドと同じベリル系に分類されています。比較的新しく発見された宝石ですが、淡いピンク色の輝きが美しく女性を象徴する石として注目されています。色味も様々で少し紫に近い色やオレンジがかったものなど同じピンクにも様々な色味があり可愛らしいだけでなく大人っぽい雰囲気も出すことができます。

デマントイドガーネット

ガーネットはザクロ石といわれる豊かな赤色が特徴的な宝石ですが、他にもオレンジやグリーンなど色の種類が多い宝石としても知られています。その中で最も価値があるとされているのがデマントイドガーネットです。鮮やかなグリーンと強い輝きからグリーンダイヤモンドによく似ているとされ、名前もダイヤモンドが由来となっています。中でもホーステールと呼ばれる馬のしっぽの方な放射線状の内包物があるものは特に貴重とされ高い価値がつけられます。ホーステールは幸運の象徴ですのでいつか手にしてみたいですね。

インペリアルトパーズ

トパーズというと青色の宝石を思い浮かべる方が多いかと思いますが、実は漢字では「黄玉」と書くことをご存じでしたか？名前にインペリアル＝皇帝という意味を持つ通りかつては皇帝しか身に着けることが許されなかったそうです。トパーズも色の種類が多い宝石ですが特にオレンジやピンクが強い物がインペリアルトパーズと呼ばれます。普段目にする青色のトパーズのほとんどはホワイトトパーズを加熱したものというのも驚きですね。

アメトリン

アメスシトとシトリン、二つの宝石が一つになったものがアメトリンです。紫とイエローのバイカラーが美しいこの宝石は南アメリカ大陸のボリビアでしか採掘されない珍しい宝石です。どうして自然界でこのような現象が起きたのかまだ詳しく解明されてはいないのですが一説では熱や紫外線により変色してこのような色の違いが出来たと言われています。紫と黄色のコントラストを美しく見せるため長方形にカットされているものが多いです。ペンダントとして身に着けるのもいいですね。

アレキサンドライト

アレキサンドライトは宝石の王様と言われる希少な宝石です。名前の由来はロシア帝国の皇太子だったアレキサンダー2世にちなんでつけられました。「昼はエメラルド夜はルビー」といわれるように色変わりをする宝石で日光や蛍光灯の下ではグリーンに、ロウソクや白熱光の下では赤色に変化します。今は１ct以上の大きさの採掘がほとんどなく今後も希少性が高くなっていくと考えられています。

ハックマナイト

アレキサンドライトのように紫外線で色が変わる宝石は何種類か存在しますが、そのなかで特に面白い特性を持った宝石がハックマナイトです。紫外線を当てることで色変わりをするのはもちろんですが、紫外線をため込む性質がある為色が変わった後もしばらくその状態を保つことが出来ます。現在は産地が紛争中ということもあり中々出会えない貴重な宝石となりました。見かけたら是非コレクションしたい面白い宝石です。

アンデシン

アンデシンの歴史は1841年にコロンビアで発見されたという説と2002年にコンゴ民主共和国で見つかったという二つの説があります。後者ですとまだ発見されてから日の浅い宝石ということになりますね。この宝石は2008年の北京オリンピックにて公式ストーンとして紹介されて以降コレクターの間で人気が高まり市場価値が高騰しました。またはるか昔チベット民族がアンデシンを聖なる石として崇めていたという説があり、非常に強い霊力を持っていると言われています。ガラスのようなキラキラとした赤い宝石は多くの人を今も魅了し続けています。

カラーストーンをもっと身近に

カラーストーンには多くの歴史や魅力が詰まっていますね。今回ご紹介した中には初めて耳にする宝石もあったのではないでしょうか？まだまだ世界中には魅力的な宝石がたくさん存在しています。昔は権力者の象徴として使用されてきた宝石ですが、今はファッションジュエリーとして気軽に身に着けることが出来るので是非お気に入りのカラーストーンを見つけてみてください。

静岡でカラーストーンを探すなら

カラーストーンは気になるけどどこで購入したらいいのか分からない。という方におすすめなのは静岡駅から徒歩5分の所にあるセレクトジュエリーショップ「ルシルケイ」です。500点以上のルースから自身の気に入ったものをお手ごろな価格で手に入れることが出来ます。そのままお守りとしてお持ちいただくのもいいですし、ネックレスやリングなどに加工することが出来るのでオリジナルのジュエリーとして身に着けられるのも魅力的ですね！