【静岡タグホイヤー】トゥールビヨンって何？
高級時計の代名詞「トゥールビヨン」って？
1930年にスイスの「LIP」という会社が発明した、機械式時計に取り付ける特殊機構が「トゥールビヨン」です。
時計はその構造から、内部の動力機械は文字盤に平行に設置されます。そして、回転運動をします。
時計を、文字盤を上にして置いた時、12時方向を上にした時、6時方向を上にしたとき、3時方向を上にしたとき、9時方向を上にした時などそれぞれ内部機械の歯車やぜんまいの位置が中心からズレて、中の機械構造に微妙なバランスに変化が出ます。
更に、重力の影響も受け、重力がかかる方向が変わる事によって動力部の回転にまで微妙に影響します。
微妙な影響が生じることで、時計を傾ける角度や方向によっての精度の誤差が生じてしまいます。
緻密に計算された精度の高い技術
この精度誤差を、どのような置き方や向きによっての差が均一になるように、重量や重力の影響を回避する機構を取り付けた時計を、トゥールビヨン時計と呼びます。
この構造に、重量の最も多い主要動力部分を取り付け、傾きによってそれ自体を回転させ、方向などによる重力や重量バランスを一定にすれば、どのような状態においても回転運動への加重が調整されて精度誤差は均一化される、というものです。
なぜ高いの？？
理論は上記の通りなのですが、柱時計なら機械部分が大きくて割合簡単に作れますが、小さな懐中時計、更に小さな腕時計となると、「トゥールビヨン」の機構自体も作るのが難しいですし、更に限られたスペースに動力機械とその機構を組み上げねばなりません。耐久性を持たせる為には、材質や機構素材の厚さなども制限され、非常に高度な技術が必要とされます。
現在においても、腕時計用の「トゥールビヨン」付ムーブメントを組み上げられる技術者は少なく、材質も厳選され、製造に要する時間も長いことから大変コストが掛かり、高級時計用ムーブメントの代名詞になっています。
上記詳細を要約し、「如何なる状態でも、時計の動力部に掛かる重量や重力バランスの差を少なくし、時計精度を一定に保つ姿勢差調整機構である」という『腕時計の最高級機構』といってもいいことでしょう。
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